【新国立劇場】上村聡史芸術監督による新プロジェクト「ドラマコネクト」2028年4月公演公募による劇作家決定のお知らせ
新国立劇場が、上村聡史芸術監督の新プロジェクト「ドラマコネクト」第一弾となる2028年4月公演の劇作家を、七坂稲氏に決定したと発表した。94名もの応募から書類選考と対面面談を勝ち抜いた抜擢で、演出は五戸真理枝。11月頃のフルオーディションを皮切りに、約1年かけた創作プロジェクトがいよいよ始動する。…

94分の1、白羽の矢を立てられた七坂稲
新国立劇場が「新しい才能との出会い」を旗印に立ち上げた「ドラマコネクト」。劇作家・演出家・俳優・劇場が一体となり、長い時間をかけて新作を組み上げる取り組みだ。第一弾は劇作家の公募からスタートし、全国から94名が集まった。厳正な選考の結果、白羽の矢を立てられたのは、福岡生まれ・兵庫県在住の七坂稲氏。97年に「どろんこ塾」に入塾して以来、執筆活動を継続し、近年は「日本の劇」戯曲賞や田畑実戯曲賞、北海道戯曲賞など主要賞を股にかけてきた実力派だ。
七坂稲の歩みを見てみよう。1976年福岡県生まれ、兵庫県在住。子供のころから演劇やミュージカルに興味を持ち、95年に市民参加型演劇に参加して演劇活動をスタート。97年、神戸の劇団どろが主宰する演劇塾「どろんこ塾」に入塾し、卒塾後は劇団公演にスタッフとして参加しながら、自主公演で戯曲の執筆と演出も手がけた。
03年に劇団どろを退団して以降は演劇の現場を離れたが、執筆活動は止めなかった。19年『たらちねの僕』が「日本の劇」戯曲賞2019の最終選考に残って以降、受賞歴が続く。21年『再生』が2021年佳作、第4回田畑実戯曲賞に『蒸気』が最終選考。22年『六畳間と女神様』が2022年最終選考。23年『迷惑な客』で第10回北海道戯曲賞の大賞に輝く。同年『海ではないから』が2024年佳作。23年には演劇ユニット「H.H.G+」が『たらちねの僕』を九州・東京で上演し、活動のフィールドを広げている。
「平凡な家族」が語る「幸せ」の輪郭
上村芸術監督が選んだ七坂氏の物語の種、それは「ある平凡な家族が、喪失という不確かな現在から、確かな手触りを獲得していく未来へと向かう物語」。一見ホームドラマ、されどその中に「誰もが自分ごととして捉えられるような、そして今を生きる私たちにとって不可欠な『幸せ』についてのテーマを鮮やかに仕込んでくれました」と上村監督。身近だからこそ見えにくい母・父・家族の題材を、群像創作の力で立体化する一作だ。
七坂氏自身もコメントを出している。「長い時間をかけ、演出家や俳優の皆様と共にひとつの作品を作るという事が、とても新鮮で興味深く、日ごろ一人での作業の多い劇作家としては、貴重な経験をさせていただけると思いました」。一人で書く時間を重ねてきた作家が、集団のプロセスに身を投じる——その胸の高鳴りが率直に綴られた一文だ。
演出の五戸真理枝は、七坂氏の「ものがたり」の中心人物は「子育てを終えた母親」だと明かす。「『母』『父』『家族』というのは、身近であるからこそ、見えにくかったりもするものです」「この企画に集ってくださる俳優、スタッフの皆さまと新しい『ものがたり』を組み上げていく時間そのものが、尊いものになりそうです」と語っており、稽古場から生まれる化学反応への期待がうかがえる。
チケットナビゲーターが押さえる逆算タイムライン
本番は2028年4月。会場は新国立劇場 小劇場ほか、5月には全国公演の可能性もある。出演者は11月頃にフルオーディション形式で決定し、プロダクションワークショップを経て本番を迎える。つまり約1年半後の本番に向けた創作期間が、今ここから動き出す。
今すぐ動ける一手、3つ。
① 新国立劇場の公式サイトとSNSをフォロー。募集要項やスケジュールの詳細発表は後日予定とされており、続報は近日中の可能性が高い。最速で情報をキャッチできる状態にしておきたい。
② 11月頃のフルオーディション情報を逃さない。演劇関係者はもちろん、観客にとっても「どんな俳優がこの役に挑むのか」は最重要トピックス。オーディション結果速報までチェックしておきたい。
③ チケット販売スケジュールを逆算。新国立劇場の公演は例年、段階的に販売スケジュールが発表される。早めの会員登録・ファンクラブ加入で「最速の席」を確保する準備を。続報が出次第、読者のスケジュール帳には赤を入れたい。
新国立劇場 小劇場が、2028年4月、一人の作家が見つけた「幸せ」の物語で揺れる。劇場を震わせる新しい才能たちの化学反応を、最前列から目撃する準備——今すぐ始めたい。
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