Interview: Small Spaces, Big Stories—Scot Kokandy on His Company and the Future of Musical Theater in Chicago
Third Coast Reviewの最新インタビューで、シカゴのストアフロント演劇を牽引するコカンディ・プロダクションズの創設者スコット・コカンディが熱い言葉を繰り出している。2026年は設立以来最多の3作品を擁する濃密シーズン——『Hair』と『Sunday in the Park with George』の二本同時進行、2025年ソールドアウトの『Jekyll &…

小さな劇場、大きな物語——スコット・コカンディが語る、シカゴ・ストアフロントの現在地
Third Coast Reviewの最新インタビューで、シカゴのストアフロント演劇を牽引するコカンディ・プロダクションズの創設者スコット・コカンディが熱い言葉を繰り出している。2026年は設立以来最多の3作品を擁する濃密シーズン——『Hair』と『Sunday in the Park with George』の二本同時進行、2025年ソールドアウトの『Jekyll & Hyde』のBroadway in Chicagoとのコラボ再演、初の音楽付き演劇『A Clockwork Orange』まで、見どころが渋滞している。読めば、今すぐ劇場に駆け出したくなること請け合いだ。
25本とJeff賞、ストアフロント発の15年
コカンディ・プロダクションズの原点は2012年。共同創業者のアリソン・ヘンドリックス、ジョン・グローバーと共に、最初の演目に『The Great American Trailer Park Musical』を選んだ。シアターの外から資金と運営を持ち込み、小さな箱の可能性を拡張してきた組織だ。
その前年には、すでにプロデュース実績があった。インディアナ州ハモンドのTowle Theaterで手がけた『Good Boys and True』を、2011年にシカゴのTheater Witへ限定ランで移し届けた経験。UICでの経営学士号、パデュー大学でのMBA取得——ビジネス畑のキャリアが、運営のバックボーンになっている。20代後半で演劇へ復帰し、Jeff Committeeに名を連ねて、市内の劇場公演を多数観劇した。1700席の大型劇場だけが演劇の場ではない、その信念の源泉はここにある。
2016年に非営利法人化して以降、本公演は25本。Jeff賞の受賞とノミネートを重ね、批評家からの評価も確立してきた。スター・プラザ(インディアナ州メリルヴィル)で家族と演劇に親しんだ少年が、1700席の大型劇場一辺倒ではない演劇のあり方をシカゴで見つけ、自ら組織を立ち上げた。その物語は、今なお更新され続けている。
2018-2019シーズンからはデレク・ヴァン・バーラムが芸術監督に就任。以降、コカンディとヴァン・バーラムの二人三脚が続いている。コカンディいわく、ショー選定の判断軸は驚くほどシンプル——「しばらく上演されていないミュージカルか」「自分たちなりの切り口があるか」。この二問をクリアすれば上演に向かう。結果として「ブロードウェイで結果を出せなかった作品を、ストアフロントの空間で蘇らせる」という、ちょっとユニークな評判が自然と生まれたと本人は語る。狙ったというより、たどり着いたスタイルだ。
「Derekの演出とヴィジョンで、ここ数年はほとんどの作品を担当してもらっている。みんな、Derekを雇うべきだよ」——共同作業者への信頼がにじむ言葉。インディペンデント劇団の屋台骨を支える、信頼ベースのクリエイティブ・パートナーシップの好例だろう。
2026年シーズン徹底解剖——3つの見どころ
動きが目白押しだ。整理しておこう。
1. Chopin Theatreで二本同時進行
メインベースと地下スタジオを使い、『Hair』と『Sunday in the Park with George』を同時進行中。コカンディは「これまでで最も忙しいシーズン」と明言する。ストアフロント二会場を並行で回す運営力は、15年で磨き上げてきたノンプロフィット運営の真骨頂。劇場ごとに客層も作品のトーンも異なる——運営の手腕が試される現場でもある。キャスト・スタッフのスケジュール、稽古場のやりくり、広報戦略まで、ノンプロフィット団体が抱える実務課題が、最も高い解像度で現れるシーズンになりそうだ。
2. Jekyll & Hyde × Broadway in Chicago
2025年にソールドアウトを記録した『Jekyll & Hyde』を、Broadway in Chicagoとのコラボで再演へ。Broadway in Chicagoはこれまで、TimeLineの『Eureka Day』、Porchlight Music Theatreの『Titanique』などで、ストアフロント団体との協働実績を持つ。その仲間にコカンディが加わる構図は、ストアフロント発のミュージカルが都市規模の興行と接続できることを示している。小さな箱から大きなステージへ——逆輸入のチャンスだ。
3. 初の音楽付き演劇『A Clockwork Orange』
2017年以来となる、シーズン3本目の上演。演目は『A Clockwork Orange』で、コカンディ・プロダクションズにとっての初の「音楽付き演劇(play with music)」となる。純粋なミュージカルではない形式で何を描くか——表現の幅を広げる挑戦として要注目。複数ジャンルを横断する運営の柔軟さが光る一手だ。今後のレパートリーを占う試金石になるだろう。
ミュージカル偏重の哲学と、日本の現場への示唆
ミュージカル一辺倒の理由を問われたコカンディは、率直に「単純に好きだから」と前置きしたうえで、こう続けた。
「僕にとっては音楽の力が大きい。音楽を感じたい、聴きたいだけじゃなくて、体で受け止めたいんだ。物語のレベルを引き上げる装置として、ミュージカルは強力だよ。シカゴはミュージカルシティとしての評価があるし、ストアフロントでその物語を届けられるのが嬉しい」
日本の小劇場シーンにとっても、示唆は少なくない。
大きな箱で埋まらなかった物語を、小さな箱で再生する——コカンディのスタイルは、そのまま日本のインディペンデント劇団への問いかけになる。ビジネス視点で組織を経営し、Jeff Committeeなど地域の演劇インフラにコミットしながら作品を選び抜く。非営利化で基盤を固め、繁忙期には複数会場を同時運営する。財政基盤や人材育成に悩む日本の小規模劇団——特に商業演劇と市民演劇の中間を担う団体——にとって、ひとつのロールモデルになり得るはずだ。
コカンディは「今後、純粋な演劇や音楽付き演劇をシーズンに入れる可能性はある」とも答えた。ミュージカル一辺倒から振り幅を広げるのか。『A Clockwork Orange』の仕上がりが、その答えを示してくれるだろう。
今後のチェックポイントをまとめておく。
- Chopin Theatreでの『Hair』『Sunday
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